展覧会「萩原朔美 都市を切取り、時を生け捕る」 BAG-Brillia Art Gallery-にて開催中。

「萩原朔美 都市を切取り、時を生け捕る」メインビジュアル

東京建物京橋ビル1階のBAG-Brillia Art Gallery-(バッグ ブリリア アート ギャラリー)では、展覧会「萩原朔美 都市を切取り、時を生け捕る」が開催中。

東京建物が2021年にオープンしたBAG-Brillia Art Gallery-は、「暮らしとアート」をテーマにした展覧会を企画・開催しています。
この展覧会は「暮らしと文学」の観点から、群馬県前橋市出身の詩人萩原朔太郎没後80年に際し、萩原朔太郎の軌跡とともに、その孫である映像作家、エッセイスト萩原朔美氏の幅広い活動を紹介するものです。

ギャラリーの2つの展示スペースのうち、「+1(プラスワン)」においては、「差異と反復」というタイトルで、萩原朔美氏がライフワークとする路上観察から生まれた写真をコラージュした作品と映像を中心に展示します。カーブミラーなど、街中のありふれたものを毎日のように探しては撮影を続け、それらを集め、つなげることで、時間の蓄積がもたらす独特の感覚が生まれます。

また萩原朔美氏は1975年に雑誌「ビックリハウス」を創刊し、初代編集長を務めるなど、70年代および80年代の若者に大きな影響を与えたサブカル文化の立役者でもありました。「+1」では同誌の表紙を当時の貴重な資料とともに展示します。

もう一つのギャラリー「+2(プラスツー)」では、「100年の定点観測~朔太郎・朔美写真展~」を行います。萩原朔太郎が生前撮影した、あるいは被写体となった写真を、萩原朔美氏が同じ場所・状況をできるだけ再現して撮影した写真を並べたものを、作品として展示します。2022年の今飾られているよく似た2つの写真のうち、一つはおよそ100年前に撮影されているもので、100年の時間を閉じ込めた定点観測であるといえます。

【作家プロフィール】

萩原朔美(はぎわら さくみ)

1946年11月14日東京生まれ。
多摩美術大学名誉教授。前橋文学館館長。アーツ前橋アドバイザー。金沢美術工芸大学客員教授。祖父は詩人萩原朔太郎。母は小説家萩原葉子。
主な著作「思い出のなかの寺山修司」筑摩書房。「毎日が冒険」三月書房。「時間を生け捕る」フィルムアート社。「劇的な人生こそ真実」新潮社。
その他多数。昨年、萩原の写真、版画、ブックオブジェ作品の大半が世田谷美術館に収蔵された。

萩原朔太郎(はぎわら さくたろう) 水と緑と詩のまち前橋文学館提供
萩原朔太郎(はぎわら さくたろう)

1886年11月1日−1942年5月11日。群馬県前橋市生まれ。
従兄である萩原栄次から短歌の手ほどきを受け、文学の道に入る。与謝野晶子「みだれ髪」などに親しみ、短歌を「明星」に投稿。
後に北原白秋主宰の詩誌「朱欒」に投稿をはじめ、室生犀星らと親交を深める。1917年に第一詩集「月に吠える」を刊行。口語の緊迫したリズムで、感情の奥底を鮮烈なイメージとして表現し、後の詩壇に大きな影響を与えた。さらに、1923年に出版した「青猫」で、口語自由詩の確立者として不動の地位を得る。1942年肺炎のため死去。享年55歳。
主な詩集に、「月に吠える」(感情詩社・白日社)、「青猫」(新潮社)、「蝶を夢む」(新潮社)など。その他著作多数。

【開催概要】

展覧会名 : 萩原朔美 都市を切取り、時を生け捕る
会期   : 2022年6月18日(土)~2022年7月10日(日)
会場   : BAG-Brillia Art Gallery-
       東京都中央区京橋3丁目6-18 東京建物京橋ビル
主催   : BAG-Brillia Art Gallery-
協力   : 前橋文学館/art space kimura ASK?/TokyoLightroom/株式会社金羊社
企画監修 : 公益財団法人 彫刻の森芸術文化財団
運営   : 株式会社クオラス
開館時間 : 11:00~19:00
休館日  : 毎週月曜休館
料金   : 無料
公式サイト: https://www.brillia-art.com/bag/

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