【群馬出身のアスリート】日本代表ストライカー、鈴木武蔵が初めて明かす、苦悩と歓喜に揺れた半生。『ムサシと武蔵』(株式会社 徳間書店)が発売。

群馬県出身のアスリート サッカー日本代表 鈴木武蔵選手

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群馬県出身のサッカー選手、ベルギー1部リーグのKベールスホットVA所属、サッカー日本代表ストライカー 鈴木武蔵選手が、自身の半生を綴った初の著書 『ムサシと武蔵』を発売しました。
今回のGOOR*ニュースでは、同書の魅力を紹介します!

歩み続けるストライカー鈴木武蔵

 サッカー日本代表ストライカー、鈴木武蔵。ジャマイカ人の父と日本人の母の間にジャマイカで生まれ、6歳のとき、母の故郷である日本に移住する。小学校に入学すると、周囲から見た目によるいじめや差別を受けるようになる。そんな武蔵はいつの間にか、自身の感情を押し殺し、受け流しながら「殻」に籠るようになっていった。しかし、サッカーに出会い、自身の力を認められ、受け入れられたことで、いつしか周囲を気にする「ムサシ」から、自分の心に軸を持ちブレることのない「武蔵」へ内面を変えていく。

 群馬県の強豪「桐生第一高校」へ進学し、1つのゴールをきっかけに、U-16日本代表に招集され、現在プロ選手として活躍する仲間と出会い、今も互いに切磋琢磨しながら親交は続いている。

 プロ入り後は度重なる怪我に苦しんだ。多くのクラブを渡り歩き、2019年に北海道コンサドーレ札幌でキャリアハイのシーズン13ゴールを記録、日本代表にも初選出された。

 そんな充実したシーズンを迎え、サッカー選手として何か地域に貢献する活動が出来ないか?と考えた武蔵は、自身と同じ「ひとり親家庭」の支援をスタート。オフシーズンには児童養護施設の子どもたちを対象にサッカー教室を開催。スポンサー獲得にも自ら動き、資料作成やプレゼンをする中で「人前で話すことの重要性」を認識する。
開催後には自身が代表理事として、NPO法人「Hokkaido Dream」を設立するに至った。

 充実したシーズンは、武蔵に新たな感情が芽生えさせる。
日本代表のユニフォームに袖を通して世界と戦う中で、活躍できなければ激しいバッシングを浴びた。自分の中で「まだ日本人として認められていないんじゃないか?」と過去に抱いた劣等感とトラウマが再燃した。けれども、同じく代表として戦う仲間も自分と同様か、それ以上のバッシングに耐え、その悔しさをバネに努力を重ねる姿を見て、それまで以上に自分と向き合う。すぐに負けず嫌いの性格に火が付き、反骨心が心の底から湧いてきた。
だからこそ、居心地の良い場から出て、自分も海を渡りサッカーをするべきなんじゃないかと葛藤するようになっていった。

 そして、激動の2020年、ベルギー1部リーグの「KベールスホットVA」からの獲得オファーを受け、移籍を決意する。
移籍当初は明らかに歓迎されていなかったが、第7節のワースラント・ベフェレン戦でのゴールを決めると、チームメイトからマイナスな発言はピタリと止まり、トレーニング中から武蔵にパスが回る様になった。迎えた第10節のロイヤル・アントワープとのアントワープダービーでは、2ゴールを決めるものの試合に敗れる。この時の悔し涙は、ベルギーで活躍する決意と覚悟を固めさせた。

 そして、武蔵より一足先に海外へ渡った南野拓実、中島翔哉、植田直通といった、10代の時から絆を深めた94ジャパンの仲間も様々な壁にぶつかりながら、出番を求めて移籍するなど、歩みを止めずに前を向いて進んでいる姿を見る。そんな仲間の姿は武蔵に「自分を信じ、日本人の誇りをもち、ハーフの誇りをもって、僕らしくこれからの人生を歩んでいきたい」と、気持ちを改めさせたのだった、、、

本書は単なるアスリートの本ではなく、いじめや差別に苦しみながらも、自分を見つめ、歩き続けてきた人間のありのままを綴った「生き方」本となっています。
是非一度、手にとってみてはいかがでしょうか。
 

今回紹介した商品の情報はこちら!

[タイトル] ムサシと武蔵
[著者] 鈴木武蔵
[発売日] 2021年3月1日(月)発売
[定価] 1,650円(消費税10%込み)
[判型/仕様] 四六判ソフトカバー 224ページ
[発売] 株式会社徳間書店
[商品URL]
https://www.tokuma.jp/book/b561117.html
https://www.amazon.co.jp/dp/4198652058

著者プロフィール

鈴木武蔵(すずき・むさし)
1994年2月11日、ジャマイカのモンテゴベイ生まれ。ジャマイカ人の父と日本人の母をもち、6歳のとき群馬県太田市に移住。FCおおたジュニアユースから桐生第一高校に進学。
U-16日本代表に選出。翌年、メキシコのFIFA U-17ワールドカップに出場してベスト8。3年時に全国高等学校サッカー選手権大会に出場し、ベスト8進出に貢献。卒業後はJ1のアルビレックス新潟に加入。2015年8月にJ2の水戸ホーリーホックにレンタル移籍。2016年に新潟に復帰、リオデジャネイロ五輪のアジア最終予選出場。五輪本戦では2試合で1ゴールを挙げた。2017年8月からJ2の松本山雅FCにレンタル移籍。2018年、J1に昇格したV・ファーレン長崎に移籍し、シーズン11ゴール。2019年にJ1の北海道コンサドーレ札幌に移籍し、キャリアハイとなるシーズン13ゴールを決め、日本代表に初選出。
2020年8月、ベルギー1部リーグのKベールスホットVAへ移籍し、日本代表でも中心選手として活躍が期待されている。

Twitter  https://twitter.com/musatoro
Instagram  https://www.instagram.com/musatoro0211/

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